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事例紹介

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PIITsインターンシップ

大手印刷会社 さま


65年で初の外国籍採用

大手新聞グループ会社の中核企業である印刷会社にて、新規事業を担当する総合企画室に在籍。2016年、そして2017年と2期連続でPIITsを導入。PIITs導入の背景と、2016年に受け入れた学生2名を正規採用するまでの経緯、そして正社員としての現在の活躍をインタビューで語って頂いた。

面白そうだし、やってみようか

PIITsを導入したきっかけは、ただ単純に面白そうだったからです。インド工科大学(IITs)という大学について、最初から熟知している訳ではありませんでした。PIITsというサービスの話を一通り聞いた後、自分で色々調べてみたら、非常に優秀な大学だということが理解できました。こんな優秀な子たちと一緒に働けるなら、面白そうだなと思ったのが導入のきっかけです

おそらく却下されるのではないか。外国籍採用は今回が初めてだったこともあり、最初人事部に話を持ちかける時はそう思っていました。しかし、人事部のスタッフは同校のことをよく知っており、理由を尋ねると、部全員がIITsを舞台とした映画「きっとうまくいく」を観ていたそうです。あの映画に出てくるような優秀な学生と一緒に働くことができるなら、それはすごいことだと、導入の段階から前向きでした。

英語でのコミュニケーションに関して懸念していたスタッフもいましたが、皆キーボードを打つことはできますし、ウェブの翻訳サイトや翻訳アプリを活用すれば問題はないと考えていました。実際インターンシップ中に学生とのコミュニケーションにおいて、特に問題は発生しませんでした。英語を勉強する良いきっかけになったと思っています。

一緒に働いたからこそ見えた、彼らの実力

インターンシップ期間中は、社内スケジューラーの開発を学生に任せました。今までは無料のスケジューラーをローカル環境で使用していたので、「社外からでもアクセスできるスケジュール管理システムを開発させたらどうだろうか」と、私から提案したのがきっかけです。

実際に彼らを受け入れる部署も、私の案に賛成してくれましたが、最初は2ヶ月という短期間での開発は無理じゃないか、というネガティブな意見もありました。しかし、いざ蓋を開けてみると、彼らは期間中に見事プロジェクトを完成させ、社内の人間を驚かせていたことが印象に残っています。

5月の中旬からプロジェクトを開始して、7月の頭に制作中のスケジューラーについて中間プレゼンをさせました。彼らのスキルの高さを実感したのは、この中間プレゼンの際、プロダクトがこちらの想定以上に形になっていたからです。そして帰国する直前の8月中旬に最終のプレゼンをさせ、その頃には十分実用可能なレベルのプロダクトになっていました。

彼らを正規採用する決め手になったのは、この成果物のクオリティが非常に高かったからです。実際に一緒に働いてみたことで、両名のスキルに関してよく把握することができ、社内でも彼らの採用に反対する人は少なかったです。「優秀なIITsの学生を正社員として迎え入れることができたら、間違いなく弊社の財産になるのではないか。」採用の検討段階で、そういった意見が社内外から出ました。

また、インターンシップ終了後、両名にオファーを出せば必ず来てくれると私は確信していました。決してお金で引っ張ってきたのではなく、日本ですごく働きたいとか、興味があるということを日本滞在中にしきりに口にしていたからです。8月のお盆明けには両名と内定条件をすり合わせて、9月の終わりには承諾のサインしてもらいました。

内定通知の際は、日本人と同じ給与形態のテーブルには乗せませんでした。1年ごとの契約にして、実績を上げれば契約更新時に給与を上げていくことにしました。制作したプロダクトによって給与が変わっていくイメージです。新しく制作したプロダクトの売り上げの内、いくらかをインセンティブとして給与にプラスしていこうと考えています。初年度に提示した年俸は、大体この会社の2年目ぐらいの給料で提示しました。

彼らのポテンシャルを生かすのは、これから

彼らが入社して最初の2、3ヶ月は、インターンシップ中に制作したスケジューラーに機能を追加し、2、3回ほどバージョンアップをしてもらいました。

彼らのプロジェクト慣れを改めて感じたのは、2016年のインターンシップ期間中、スケジューラーを開発した際のコードはもちろん、自分が何をどこまで変更したのかすべて記録を残していたことです。そして入社してからは1年前に自分が残したログを確認しつつ、スムーズに業務に入ってもらいました。スケジューラーの他には、2017年に受け入れたインターン生が開発した名刺アプリに、新しく機能を追加してもらっています。現在は商品化に向けて、改良を続けている段階です。

ただ、まだまだ2名の潜在能力を発揮できていないな、とも感じています。 彼らにインターンシップ内容の難易度を聞くと、5点中3点だと言っていました。 これからもっと難しいことを任せていって、会社がもっと投資をすることで、すごく大きなことをやってのけてくれると思っています。

PIITsを導入してIITsの学生を採用したことにより、様々な企業の方から「おもしろそうですね。」と声をかけてもらう機会が多くなってきました。そうなると、最初はなぜインド人を採用するのだろうか?と疑問に思っていた社内の人間も含め、少しずつ社内が盛り上がってきています。実際に彼らが制作したスケジューラーも社内で実用化しているので、まだ社会人一年目の両名ですが、彼らを中心にこれから新しいことに取り組んでいこうという雰囲気になってきました。弊社代表も積極的にインド研究会などのイベントを社内で開催し、現場の人間を参加させて両名とコミュニケーションを取るようにしています。

前例がなかったからこそ、会社全体で取り組めた

社内にIT部署が既にあり、新しい開発人員が欲しい企業にとって、PIITsは世界トップクラスの人材を採用する非常に有効な手段です。 ただ、今までITに所縁が無かった企業も、積極的にPIITsを導入してもらえたらと思っています。弊社の場合、IT関連の部署がなかったからこそ、新たな会社の取り組みとしてPIITsを導入することができました。

インターンシップ中は、学生が日本のことを好きになるように、日本の魅力を伝えてあげてください。PIITsに参加する学生は、皆高いレベルのスキルを持っています。正規採用をするのであれば、スキルよりも日本が好きかどうかというところを見て判断した方が、入社後も難なく適応するのではないかと考えています。


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